[]チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷  塩野七生 新潮文庫

世界史強化キャンペーン中。

時は十六世紀前後、法王の庶子でありながら権謀術数を駆使してイタリアを統一しようとしたチェーザレの一代記。伝記でもなく、内面に踏み込むこともなく、「マキアヴェリズムの体現者」として独特のスタンスで描く。

世界史はよく知らないのだけど)このころのイタリアの、教皇領含めて少領主が氾濫している様は、南北朝や観応の擾乱の頃の山城周辺と似てると言っていいのかな? 豪族が乱立してて餌で引き込んだほうが勝ち、みたいな。 現実主義で合理的、冷酷だけど優雅というのはまさしく暴君、日本人としては信長を連想するしかないです。

ただ、チェーザレの場合は元枢機卿という、軍事力を「持たざる者」であったわけで、陰謀・暗殺・乗っ取りが多め。大国を尻目にめまぐるしく勢力拡大していく分、転落の第三章は物悲しい。

枯れた文体のせいか、チェーザレが吉川英治的な英雄とは一線を画している、ピンチがどの程度のピンチかわからない、なんてのは読み手の知識量に負うところが多いので、自分のリソースのなさが口惜しいです。織田軍の四面楚歌の回転振りも、武田や浅井朝倉に思い入れがないと盛り上がらないしね? もうすこしこのあたりを追ってみることにしました。
チェーザレが別の形で登場する「ルネサンスの女達」をチェック。




(補足・佐藤賢一「王妃の離婚」と同じ年代。ルイ12世の離婚についても少し言及がある。)


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TITLE:ムラサキカガミィズ・
DATE:2005/05/07 00:32
URL:http://d.hatena.ne.jp/yuhuta/
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