後宮小説 酒見賢一 新潮文庫


 かなり以前、深夜TV再放送で、「雲のように風のように」という長編アニメをやっていて、何の気なしに見てたんですが、なんかアニメにしては優美だったなー、と妙に記憶に残ってまして、それが実は原作付きで、「墨攻」の人だったと最近知った次第。第一回ファンタジーノベル大賞です。

 舞台は1607年の素乾朝・・・という架空の中国王朝で、新皇帝の宮女募集に名乗りを上げた少女・銀河とその後の動乱の物語が史書の解説とともに語られる、でも舞台は後宮、なんていう非常にそれっぽい、創作歴史物といった趣向でして、それでいてどこまでも明るくて、「たいへん面白かったです」

兎にも角にもよくできてて非常に愉快、登場人物もそれぞれが味があってなんとも小気味よいのですが・・・
それ以外にも女大学の性哲学やら、後宮と子宮のメタファーやら、歴史書の薀蓄やら(実在しないけど)、要素がとりどりすぎて「この楽しみ方でいいのかな・・・」と不安になってしまいました。
 
中身は濃い筈なのに語りは淡々としてて、空とぼけた感じで。
 
後宮なんて現実離れした空間で。あとは遊郭か。

つかみどころなく、不思議と魅力的なのでした。



 まーいーや。「すげー楽しかったです」







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