[]漢字日本人  高島俊男  文春新書

「はじめてわかる国語」清水義範が”この年で一番おもしろかった”と書いてたので購入。
前半では日本語が類縁のない特異な言語だということ(それ自体は珍しくはないそうだ)と、漢字を輸入してしまったという不幸について。
後半は戦後の国語改革の「当用漢字」設定の愚について、明治から流れを追う。

 日本語に外国語の漢字を使って音訓をふるってのは「dogがcheerfullyにwalkいてる」(例は自作:犬が元気に歩いてる、と読む)と当てるようなものだった、そうです。
あと、国語改革ってのは漢字を廃止して表音文字だけにしようって運動。第一段階として当用漢字の千八百字程を設定して、一部は簡略体にして、それ以外を公の場から消した。現在は緩くなって常用漢字と姿を変えた。

成る程日本語には同音異義語が多くて、例えば口で一言カテイ、と言うにしても、頭では「過程」か「家庭」か漢字を思い浮かべているわけで、つまり漢字が支配しているのだよ我々を!考えなしにいじるとしっぺ返しがくるよ!という話。

で、困ったのは太平洋戦争の敗戦ショック時に「表意文字なんか遅れたのは止めましょう。負けちゃったし。これからは表音文字だね、アルファベットだね」て衝動的に傾いてしまったことで、しかも「どうせ漢字なんか全部なくすからいーやー」って適当にいじってしまったのがまた不幸。
字が消えたら言葉も消えた。日本語漢字を思う言語だから。
結果、森鴎外とかを手にすると読みにくくて困る事に。

著者の見ている漢字と自分の見ている漢字というのは確実に違う。高島さんは私が見えている漢字はわかっているけども、こちらからは高島さんの知る漢字はわからない。そういう恐ろしげな断絶。
言葉は変わっていくとは思うし、ら抜き言葉とか言うだけ煩いと思うのですが、六十年前の文を読むのにも障害があるというのは不幸でしかないですね。確かに。

そう、あと、言葉言葉の意味の範囲がどこまでかってのは重要な問題ですが(海向こうでは茶色の猫もORANGEってんだってよ!)、そこらへんが思考とか思想にどう影響するのか気になります。とっくにえらいひとたちがまとめてると思うので親切な人レクチャーしてください。








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